2025.11.26
令和7年度の旧燈明寺収蔵庫の公開が終了しました今年も木津川市観光協会の「京都府木津川市2025 秋の特別公開」の一環として、旧燈明寺の収蔵庫の公開を11月1日、2日、3日の3日間実施し、無事終了することが出来ました。
収蔵庫の真正面には、例年通り京都府指定文化財の5軀の観音像(向かって左から馬頭観音立像・不空羂索観音立像・千手観音立像・十一面観音立像・聖観音立像-いずれも鎌倉時代)が並び、これに関するものとして不空羂索観音立像の像内納入品である木造合体天部形像(2軀)と観音像造立奉加結縁交名(部分)をケース内に展示しました。
そのほかに室町時代の「東明寺」銘軒丸瓦と、江戸時代の燈明寺の全景が描かれた『拾遺都名所図会』巻之四(18世紀末頃)、さらに「南山城三十三所観音霊場額」(天保7年・1836)もご覧頂きました。燈明寺は江戸時代に「南山城三十三所観音霊場」の第三番札所として多くの参詣者で賑わっていたようです。また諸堂の揃って描かれた絵図としては最後のものと思われる明治37年(1904)の「燈明寺境内絵図」も展示しました。
良く晴れた公開初日の11月1日は83名、翌2日は161名と多くの方に来て頂きましたが、最終日の3日は時々降った雨のせいか36名と尻すぼみに終わったのは残念でした。それでも3日間で280名と昨年に近い人数を数えるに至りました。地域別に見ると京都府の方が3割余りと最も多く、次いで大阪府、奈良県と続き、近畿地方の方で7割余りを占めたのは当然かも知れません。いつもながら北海道や東北・関東など遠い地方からも少なからず来て頂きました。今年は皆様の年代を伺いました。60歳代が最も多く3割余り、次いで50歳代、70歳代が多く、この3世代で8割弱という結果でした。
奈良国立博物館で開催中の「正倉院展」を観て来たという方たち、近くの現光寺や薬師寺にも行って来たとおっしゃる方、燈明寺の三重塔と本堂が移設されている横浜の三渓園のボランティアガイドの方、小学生から70歳代までの賑やかなご家族、ベトナムの方、この旧燈明寺の公開のことをネットで知ったという方、木津川市のお友達から聞いたという方など、今年もさまざまな皆さんにご覧頂きました。そんな方たちの中に「御朱印はありませんか」というお尋ねが何人かありました。考えてみたいと思います。
公開期間中の案内等については例年通り地元のNPO法人「ふるさと案内・かも」の皆さまにお願いしました。収蔵庫の清掃や受付の設営などの準備段階から、3日間の公開中を通じての来場者の受付と案内、さらに丁ねいな説明など、メンバーの皆さまには献身的にご尽力を頂きました。心からお礼を申し上げます。
一般社団法人木津川市観光協会では今年もパンフレットとホームページでの告知に努めて頂きました。様々なご協力に感謝を申し上げます。
来年はもっと賑やかな旧燈明寺でありたいと願っております。

