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2024.11.25

令和6年度の旧燈明寺収蔵庫の公開が終了しました

今年も木津川市観光協会の「京都府木津川市2023 秋の特別公開」の一環として、旧燈明寺の収蔵庫の公開を11月2日、3日、4日の3日間実施し、無事終了することが出来ました。

収蔵庫に入った真正面には、いつものとおり京都府指定文化財の5軀の観音像(千手観音立像・十一面観音立像・不空羂索観音立像・聖観音立像・馬頭観音立像-いずれも鎌倉時代)が鎮座され、これに関するものとして不空羂索観音立像の像内納入品である木造合体天部形像(2軀)と観音像造立奉加結縁交名(部分)をケース内に展示しました。今年は少し趣向を凝らしていつも正面からの姿だけをご覧頂く観音像について、昨年の奈良国立博物館の特別展に出品した際に同博物館が撮影された写真を了承を得てパネルにし、「観音像の諸相」と題して様々な角度から見て頂きました。

そのほかに室町時代の「東明寺」銘 軒丸瓦と、江戸時代の燈明寺の全景が描かれた『拾遺都名所図会』巻之四(18世紀末頃)と、諸堂の揃って描かれた絵図としては最後のものと思われる明治37年の「燈明寺境内絵図」を展示しました。

11月2日の公開初日、朝から小雨の降る中、最初に来られたのは札幌からの女性で、インターネットで知ったとのことでした。警報の出るほどの大雨となった午後には、70名の団体が2つのグループに分けて来られ、収蔵庫が濡れないようにと気遣って数名ずつ入って頂きました。雨のスタートで心配された3日間でしたが、幸いあとの2日間は好天に恵まれ、昨年の倍を上回る合計291名の来場者にお越し頂きました。

来場者のお住まいを尋ねたところ、やはり京都府が最も多かったものの20%余りで例年ほどではありませんでした。ついで大阪府が15.5%、奈良県が11.7%と近隣からが多かったのは頷けるのですが、関東以北から来られた方が10%を超えたのは良い意味で意外なことでした。この公開をホームページやラジオで知ったという方とともに、インターネットやツイッターでという方が散見されたのも時代なのでしょうか。

燈明寺の三重塔や本堂が横浜の三渓園に移されていることをご存じの方、ご存じでない方、様々でしたが、今もこの地にあったらと惜しまれる声も少なからず聞かれました。多くはありませんでしたがイギリス、ドイツ、アメリカなど何人かの外国の方が来られたのもこれまでに無いことでした。受付のお手伝いをして頂いた「ふるさと案内・かも」のメンバーの中に英語に堪能な人がおられて、上手く対応をして下さいました。

公開期間中の案内等の業務は、今年も地元のNPO法人「ふるさと案内・かも」の皆さまにお願いしました。収蔵庫の清掃などの準備段階から、3日間の公開中を通じての来場者の受付と案内、本領発揮の細やかな説明など、メンバーの皆さまにご尽力を頂きました。心からお礼を申し上げます。

一般社団法人木津川市観光協会ではパンフレットとホームページでの告知に努めて頂きました。様々なご尽力に感謝を申し上げます。

来年は3日間とも良いお天気で、賑やかな旧燈明寺でありたいと願っております。


収蔵庫公開当日の状況と展示資料 収蔵庫公開当日の状況と展示資料収蔵庫公開当日の状況と展示資料